1 令和3年度の事業報告書
令和3 年 4 月 1 日から令和4 年 3 月 31 日まで
特定非営利活動法人 京都イノベーション・リソース
1 事業の成果
第11期(2021年度)は、新型コロナ感染が第6波まで継続し、引き続き外出を抑制せざるを得ないなかでの活動となりました。このため前期に引き続きWEBミーティングを主として運営してきましたが、このことは会員の移動の負担軽減や経費圧縮となる一方で、密なコミュニケーションには障害となったため、節目、節目で感染防止策を行った上での対面会議を実施しました。
活動内容ではCNFテクノシンポの開催やCFRP関連のサポインが3年目の最終年となるなど産学連携での着実な活動ができました。
中小企業支援として取り組んだ個別企業支援は成果を上げるのがなかなか難しく、年度後半に取り組みテーマごと(水素及び脱炭素、CFRPリサイクルなど)のグループ活動を柱とする方針に変更し具体的活動内容を模索しつつあります。
中小企業支援は国(中小機構など)や地方自治体、商工会議所、地域金融機関などによる無償の支援事業が充実してきており、各中小企業はこれらの支援サービスを活用することで、NPOなどの支援機関に頼らずともよい状況になってきており、NPO側もこれに対応して活動内容を変えていかないといけない時期になっているのではと考えています。
これらの結果、計画時点で総収入1,653千円、損益▲723千円の赤字でスタートしましたが、実績では総収入1,563千円、損益は▲491千円と多少の赤字圧縮とはなったものの、大幅な改善とはならず黒字化に向けて課題を残す結果となりました。
なお、前年度末に計画した新大阪事務所の閉鎖と、京橋ブリッジ社のご厚意による同社事務所の一角に事務所を移転する件は予定通り5月末に完了、事務局経費を2020年度実績1,344千円から849千円に削減することができました。
さて、2021年度はKIR発足11年目で、主な課題は以下の4項目でした。
1.産学連携活動(CNFテクノシンポジウム・CFRP懇談会・CFRPサポイン事業・新テーマの発掘)、
2.中小企業支援活動(含むCNFと水素の実用化)、
3.KIAC関連事業、
4.70才からの起業支援。
その中でも、以下の事業を実施し、企業支援の実績をさらに積み上げることが出来ました。
・産学連携活動ではこれまで取り組んで来たCFRPに加え新たにCNF(セルロースナノファイバー)の事業化支援にも取り組み、当法人の設立目的である「新しい価値の創造とイノベーションへの貢献」をさらに進めて行っております。
・KIRの特質に合った活動の面では一昨年開始した70歳からの起業プログラムの具体化を図り、さらに新規のプログラムを開拓します。
また、サポイン事業や、それにかかわる調査事業も実施致しました。
・他NPOとの協業では関西産業活性協議会(KIAC)での活動を継続しましたが、昨年度はまだ具体的な成果を得るには至りませんでした。
2 事業の実施に関する事項
(1) 特定非営利活動に係る事業
事業名 |
事 業 内 容 |
当該事業の 実施日時 実施場所 従事者の人数 | 受益対象者 の範囲 及び人数 | 事業の金 額
(千円) |
産学連携研究会 | ほぼ月1回の頻度でZoomおよびメールで研究会を開催し、テクノシンポジウムのやり方、その後の進め方についても議論を交わしてきました。 | 令和3年4月~
令和4年3月 7名 |
分科会10回 | 17 |
テクノシンポジウム | 上記の成果として、新たにCNF(セルロースナノファイバー)をテーマにして第1回目のCNFテクノシンポジウムを開催しました。 | 令和3年4月~
令和4年3月 7名
|
シンポジウムを1回開催
参加者 52名 |
383 |
CFRP懇談会 | テクノシンポジウムの成果として、発足させたCFRP懇談会で近畿大学の研究や会員の課題等の討議を実施致しました。 | 令和3年4月~
令和4年3月 7名
|
懇談会を3回開催
参加者 88名 |
112 |
企業支援 | ① 「サポイン関係調査事業」として、「遠心抄造法を用いたCFRPの用途開拓に関する調査」に関する調査を行いました。 | 令和3年5月~
令和4年2月末 2名 |
2社 | 568 |
② 補助金の申請支援も含む、中小企業の課題への支援業務。 | 令和3年4月~
令和4年3月末 3名 |
2社 | 112 | |
③ 70歳を超えてからの起業を支援するために、調査・各種支援を行う活動を行いました。 | 令和2年6月~
令和3年3月 2名 |
支援企業数
1社 |
118 | |
④ 今後の活動の進め方等につき意見交換会を実施 | 検討会
3回開催 17名 |
16 |
以 上